おばあちゃんの「肉ごはん」

材料(6合分)

・和牛             600g
・青ネギ            2本
・ほんだし(味の素、顆粒)   適当
・昆布だし(顆粒)       3袋
・醤油(こだわりの溜まり醤油) 100ml
・日本酒            100ml
・白米             6合
・水              適量

材料を用意する上での注意点

→ 牛肉は、国産和牛。乳牛もだめ。外国の肉は硬くて向いていない。
→ カツオ、昆布から本格的に出汁を取るのも良い。
  国産、無添加のものを選ぶべし。
→ 油ではなく、牛脂を使用する。

調理の手順

  1. 青ネギを5〜7cm幅に切り、青い部分と白い部分にわけておく。
  2. 細切れの牛肉をざっくり細かく切る。
  3. 牛脂を細かく切って鍋にのばしたら、牛肉を炒める。火は通しすぎないこと。
  4. 牛肉に軽く火が通ったら、ほんだし、昆布だし、醤油、日本酒を鍋に加える。
  5. 白い部分のネギも同時に入れ、かき混ぜる。5分ほど待つ。
  6. 軽く煮えたら青ネギを入れ、かき混ぜずに上に被せるように。
  7. 蓋をして7分ほど熱する。
  8. 7分経ったら火を止めて、蓋をしたまま具が冷めるまで放置する。
  9. 具が冷める頃に、米を研いで、炊飯ジャーに入れておく。水はまだ入れない。
  10. 冷めた具の汁だけを、研いだ米の入った炊飯ジャーに移す。
  11. 炊飯ジャーの “5合” のメモリあたりまで水を加える。6合ではない。
  12. ご飯を炊く。
  13. 炊き上がったら、混ぜずに、しゃもじで5、6回ほどグサグサと縦に突き刺す。
    (これから加える具の残り汁が入っていきやすくするため)
  14. 具をすべて炊飯器に入れる。この時、混ぜない。
  15. 2〜3分間、もう一度「炊飯」をする。
  16. 2〜3分経ったら炊飯を止め、よく混ぜて、完成。

たぶん、ずっと中火です。

調理中のメモ(おばあちゃん議事録)

これ、醤油。普通の醤油と違うに。
ほれ、こだわりの溜まり醤油。
これなあ、〜んとこの〇〇さんがいっつも届けてくれたんやけど、今もうなようやらんようなったから、あそこの娘さんが届けてくれる。

ほんだし。これ、ほんだし。
ほんで、昆布だし。これ、もっとあるはずや。どこやったかなあ。
ここや。ほれ、たくさんある。3パック。開けたらこれやからな。
本当はちゃんと昆布だしをとるとええんやけど。
即席だから昆布だしと本だしはこれ。(顆粒のもの)。
私は即席やから。めんどくさいに笑
かつおとこんぶ出汁は半々。絶対に国産、無添加。国産、無添加。

これが、日本酒。
賞味期限切れとちゃうに。賞味期限切れはこっち笑(1年切れ、笑)
みりんでも大丈夫。
醤油と酒は、このお茶碗7分目くらいやな。こんなお茶碗。ちょっと小さいでな。

ほんで米かさな。(*米をかしとく = 米を研いどく)

ネギは、白い部分と青い部分を分ける。このぐらいに切る。(指で表現)
あんた切り方わかるか。猫の指。親指気いつけてな。この指のとこに沿って切るんやでな。
ほんで、白ネギが足らへんかったら、長ネギでいいから白ネギをちょぼっと足す。

次、肉。あんた、肉切るか?
これは、和牛やけなあかん。和牛て言っても、細切れでええでな。
安い時に買って冷凍しとくんや。
これ、ほら。黒毛和牛。と、こっちは長崎和牛や。
和牛やったらなんでもええ。
あんた、切り方おせえたる。こうや。
うちの包丁は切れ味が悪いん。これ、本当は菜切り包丁や笑
でもこれが一番切れ味がええの。

あと牛脂も切っといて。
ちょぼっとでええでな。そんな細かせんでええ。
細切れ肉を切って、牛脂で炒める。
油は入れたらあかん。牛脂だけ。
サッと炒めるだけ。
あまり火は通さへん。

肉が炒まったら、だしと醤油と酒を入れる。
昆布だし、3つ。
本だしは適当。こんくらい。自分で調節してな。やりながら調節するんや笑
わたしゃ即席。

ほんで、先に白ネギだけ入れる。
かくまして、軽く煮えてから青ネギも入れる。
青ネギは入れたらしなしなになってまうでな。
白ネギは硬いん。

何分かわからん。
あんな、おばあちゃんは適当やから測ったことなんていっぺんもあらへん笑
3分くらいしたら、青ネギも入れる。(実際は3〜5分です)

もう入れよか。かくましたらあかんでな。被せるだけ。
肉は多少は半ナマでも大丈夫。
今度は蓋する。味を染み込ませるため。

(中火で7分くらい)

火止めて、もっかい蓋しとく。冷めるんを待つ。
私は、急いどる時はそのまんまやることもある。

(5〜10分後)

もうやるか。待つんめんどいに笑
ええやろ?あんた。あんたが一人でやる時は、やりたかったら冷ませばええに。

汁だけ、米に入れるん。
おばあちゃんはこうやるん。見とくなら見といてな。
蓋をこうして押さえといて、流す。
これは私のやり方やからお手本ちゃうでな。
汁は最後まで入れきる必要は無いでな。最後に具はかくますでな。

ほんで次は、水を足す。
ときどき6合だったか7合だったか忘れるけど。
今日はあんたがおんで忘れへん7合や。(7合だよとか何も言ってないけどね)
今日はあんたがたくさんストックした方が楽やから7合や。いつもより多いわ。
汁含めても足す水の量は、6合くらいまで。今回は7合やからな。
水は少なめな。あとからどうせまた具入れて、汁が追加で入るから。
あとあんたはやらかいよりかたい方が好きやろ。
でほんとは冷めた汁のが米炊くときはええの。
けど今日はめんどいに。あついまんまでやった笑
あんたがやる時はどっちでもええでな。

あんた、精米して、ガソリン入れにいくからついていて。
炊飯は予約。17:10にしよか。やっぱ17:30くらいでええか。

(精米とガソリンスタンド行って帰ってきました。)

さあ、ご飯炊けたかな。あれ!17:30予約にしとった。
今何時や。17:10か。しまった。変えてしもたか。あんたがなんやら買い物するか思て変えたんやった。ガソリン行ったら完全に忘れとった。
でもあんたがおってよかったわー。ガソリンのスマホの画面がようやらん。今日はあんたがおってよかったわー。

(17:30、ご飯が炊き上がりました。)

ご飯が炊き上がったら、混ぜずに、しゃもじでこうやってぐさぐさ縦に突き刺す。そうするとな、ほら、汁が入っていきようなる。

ほんで、具を入れる。のせるだけでええ。

もう一回炊飯しなあかんのやけど、「保温」を切らなあかんの。だから、停止を押して、もっかい「炊飯」や。こんでええ。
これで、2,3分うます。(*うます=熟成させる)
けど、測ったことあらへんからわからん笑
あんた見といてな。

2~3分経ったな。
やりすぎると焦げるでな。
ほんでよくかくましたら完成や。

あんた、今日食べる分以外は全部持ってくか?
ほんねったら全部こっちの鍋移すか。こうすれば混ぜよいに。
冷凍する場合はできたてすぐがおいしいに。

印象的な方言(or おばあちゃん語)
・うます = 熟成させる
・米をかす = 米を研ぐ
・ほかす = 捨てる
・おせえかた = 教え方
・かくます = かき混ぜる
・ほんねったら = それだったら

(茶碗7分目はちょうど100mlでした。)

おいしかったです。

私の一人暮らしの非常食であり、ご馳走。
大好きで、思入れのあるご飯。